5/18 「ドラえもん のび太の宇宙漂流記」
第20回目です。やっと半分まできました!
本作以降全て初見になるのですが、ただ一言面白かったです。
前作よりも肩の力が抜けて「映画ドラえもんらしさ」が出ていたのではと思いました。
久しぶりにシックスマンキャラがいたのもポイントです。
ちなみに次回は20回までのまとめをしたいと思っています!
・監督:芝山努
・脚本:岸間信明
・公開年:1999年3月6日
・上映時間:93分
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*あらすじ
宇宙旅行を自慢するスネ夫。みんなを連れて行ってもいいがのび太はダメだと言う。のび太は悔し紛れに今すぐドラえもんにお願いすると宣言。そして"スタークラッシュ"というゲームを出してもらいみんなで遊ぶこととなった。だがジャイアンとスネ夫がゲームでズルをしのび太、ドラえもん、しずかちゃんがすぐにゲームオーバー。他の道具"お座敷宇宙船"で宇宙体験を味わってみたが誤操作でのび太のママを巻き込んでしまいママから大目玉をくらう。部屋を片付けなさいとキツく叱られ、そのせいでスタークラッシュを捨てられてしまった。ジャイアン・スネ夫がなかなか帰って来ないことでゲームがなくなっていることにやっと気がつきゆくえを追ってみると光玉が持ち去ったことがわかった。さらに追ってみるとUFOにさらわれてしまったよう。近くに地球では見たことのない星の形の石ころをのび太が発見。その石ころを頼りに"宇宙救命ボート"で宇宙へ後を追うことにした。
追っている中で宇宙救命ボートが壊れてしまったため、ジャイアン・スネ夫が乗っているUFOに何とか乗り移った。するとジャイアン・スネ夫と無事落ち合うことができた。このUFOに乗っている人に挨拶をしてみると"宇宙少年騎士団"と名乗る4人組で、大きい"ゴロゴロ"、ロボットの"ログ"、少年"リアン"、小さな妖精のような"フレイヤ"だった。勝手に乗り込んだと言いがかりをつけられのび太たちは部屋に閉じ込められてしまう。しばらく部屋にいるとどこかの星に着陸したよう。どこでもドアでそのまま地球に帰ることも思いついたが、このまま帰るのはもったいないとのび太。みんなで外に出てみることにした。
外に出るとさっそく金属のクモに襲われてしまった。何とか逃げ切ると今度はUFOも襲い始めている。ドラえもんが"ハメルンチャルメラ"を出し退散させると今度はUFO内に迎え入れてもらえることとなった。
リアンたち宇宙少年騎士団は"銀河漂流船団"という理想の星を追い求めていくつかの惑星出身者が集まった船団の新世代の調査団とのこと。元々は300年前に惑星ラグナという呼吸もできなくなった死の星を捨てたことにより宇宙を漂流することになったのだ。地球は理想の星だったため、侵略ではなく話し合いでどうにか移住できないかと思っているよう。宇宙船のワープ装置が壊れてしまったため地球に帰すとなると1億年以上かかってしまうためまずは"銀河漂流船団"に連れていってもらうことにした。
途中でどこかの惑星に不時着するハプニングがありつつも無事抜け出せたかと思ったら今度は別の大きな宇宙船に牽引されることになってしまった。そこでたどり着いたのは独立軍の前線基地。独立軍はリアンの父"リーベルト"が司令官となり"アングルモア"と一緒に地球への侵略を企てていてその情報はフレイヤがスパイとなって流していた。一同軍に捕まってしまうが、フレイヤの手助けもあり抜け出し船団に向かった。
船団に到着すると評議会でその現状を話した。そして神の教えを乞うことになった。神とはユグドの木であり、教えを乞うと死んだはずのリアンの母が現れた。リアンの母曰く「アングルモアは精神を操っているため、アングルモアを倒すように」とのこと。
そのため独立軍と戦うこととなった!
アングルモアを倒しリーベルトを取り戻すことができるのか、、、?!
*解説
本作は宇宙を舞台にしたアドベンチャー作品です。冒頭にも記載しましたが前作よりも映画ドラえもんらしさが出ている作品になっています。その理由としては、第1にシックスマン的な仲間の存在があるかと思います。リアン・フレイヤ・ゴロゴロ・ログという4名の仲間が登場しますが前作より遥かに親しみやすい印象です。またそれぞれのキャラクターがドラえもん・のび太・しずかちゃん・ジャイアン・スネ夫とタッグを組んでいる形となっているので一体感を感じます。第2に複数の過去作品を踏襲していることに因っている気がします。「のび太の宇宙開拓史」、「のび太の宇宙小戦争」、「のび太とアニマル惑星」この3作品ですかね。ところどころにこの3作品の展開や場面と結びつく箇所があるので懐かしさを覚えます。最後にドラえもんのひみつ道具がちゃんと使えるという点があるかと思います。直近ではポケットがなかったり、そもそもドラえもんが動かなかったりとらしさが出ていない作品が多かったのですが本作ではちゃんと道具を使えているため安心感があります。
前回これからは別物として〜なんて言いましたが全然別物感は感じませんでした。
でも劇伴はやっぱり印象が変わりましたね。
ストーリー展開としてはのび太のお願いを叶える形ととっていますが冒険のきっかけは別のパターン、世界観は異星ものですね。
下記ピックアップしたいポイントです。
→初のパターンですね!
②劇中で「ポケットの中に」をみんなで合唱
→ひさびさに登場です。挿入歌ではなくみんなで合唱という点がいいなと思いました。
③エンディングのアニメーションが歴代のイラスト
→映画ドラえもん20周年記念で芝山さんによるものらしいです。1枚だけでストーリーが浮かんでしまう構図が凄い!
④ユグドの木にリアンの母が出現するシーンが深い
→死んだリアンの母より教えを乞うシーンではありますが、藤子・F・不二雄先生の没後なので先生に教えを乞うような二重の意味もあるのかなと思いました。
今までの作品で死者とやりとりするようなシーンはなかった気がするので今後の作品もこういったものがあるのか注目です。
⑤いつにも増して優しくて頼りになるドラえもん
→ドラえもんに関わる不具合がなかったからかもしれませんがドラえもんって優しくて頼りになるな〜って改めて心から思いました。序盤にジャイアン・スネ夫がUFOに連れ去られたとわかった際には自責の念から「壊れてお詫びいたします」とはやまりそうになってしまったり、慌てて道具が出せなかったりするドジな一面もありましたが、、みんなを先に行かせたり思いやったりなんかお母さんって感じで安心感に溢れていました。
*使用したひみつ道具
・スタークラッシュ
・お座敷宇宙船
・おくれカメラ
・タケコプター
・宇宙救命ボード
・宇宙クリームスプレータイプ
・タイムふろしき(使用できず)
・通り抜けフープ
・どこでもドア
・スペースイーター
・ハメルンチャルメラ
・ビッグライト
・材質変換器
・はいどうたずな
・遠くの人おこし用目ざまし
・潜地艦
・ねんどろん
・ひらりマント
・カチンカチンライト
・空飛ぶ荷札宇宙用
20個です。久しぶりに多めでした。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・エンディング:季節がいく時
うた:SPEED
・挿入歌:ポケットの中に
SPEEDとは時代ですね〜。
オープニングが元に戻ったことにホッとしてしまいました、、、
-おわり-
5/13 「ドラえもん のび太の南海大冒険」
第19回目です。
本作は藤子・F・不二雄没後の第1作でありながら興行収入としては当時の歴代最高額を記録した作品です。私もリアルタイムで映画館に観に行き状態の良いパンフレットが今も手元に残っています。今までと同じ「映画ドラえもん」でありながら変化が著しい作品で当時様々な評価があったかと察しますが単純に面白くワクワクする作品です。
・監督:芝山努
・脚本:岸間信明
・公開年:1998年3月7日
・上映時間:91分
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*あらすじ
※今回はパンフレットのあらすじをそのまま引用させて頂きます。
「宝島へ!!」
のび太くんたら、「宝島」の本に夢中になっちゃって、自分も宝探しをしたいっていいだしたんだ。しかたがないから「宝探し地図」を出してあげたんだけど、いっぱつで宝物をあててしまった。びっくりした!そんなにあたるものじゃないんだけどなあ。
こうしてぼくたちは宝島めざして旅に出ることになったんだ。ミニの帆船で海へ。のび太くんたらはりきっちゃって、もっと冒険がしたいっていうから、「ほどほど嵐」でちょっとスリルを味わってもらったんだ。でも、海について自由研究をするはずだったんでしょ。どうするの!
しずかちゃんやジャイアン、スネ夫もさそってぼくたちは海の冒険を楽しんでいた。伝説復元機で人魚や海の怪物を出したり、島で遊んだり。でも何か変なんだ。のび太くんもありもしない海賊船を見たというし、知らない怪物が船を本当に襲ったり、どうなっているんだろう。その時、異変が起きたんだ!
「海賊船で」
なんと、ぼくたちは本当の海賊たちが活躍していた時代、17世紀にタイムワープしてしまったんだ。しかも、出たとたん、本物の海賊船と衝突、ぼくらの船はつぶされるし、のび太くんは海に流されてしまった。のび太く〜ん!
でも、悲しんでいるひまはなかった。ぼくらを拾い上げた船を別の海賊船が襲ってきたんだ。戦いの中、ぼくは恐ろしいものを見てしまった。ネズミ!ネズミだーっ!あわてたぼくは火薬の樽ごと敵の船にとんじゃった。大爆発!
勝ったのはいいけど、ぼくの大事なポケットがどこかへいってしまった。これじゃ帰れないよ。おまけに海賊の手下に「キューピットの矢」を打ち込まれてしまった。パンチョさん好きだよーっ♡
そのころ、のび太くんはとある島に流れついていた。その島にいたのはジャックという男の子。ことばは通じないけれど、のび太くんとジャックはおたがいに仲良くなっていった。ジャックの友だちのイルカのルフィンともね。でもこの島は変な島なんだ。大きな肉食動物はいるし、いったいどうなっているんだろう。
実はその島こそのび太くんの地図にあった宝の島だった。そして、海賊船のキッド船長とベティが探していたのもその島だった。そして、そこでベティのお父さんのコルト船長と弟のジャックが行方不明になったんだ。島の名はトモス島。海流からするとのび太くんが流れついているとすればこの島だという。行くぞ!のび太くん。待っててね。
「宝島の秘密」
ぼくたちはトモス島に上陸した。ジャングルをかきわけて島の奥へすすんでいく。でも、この島は何だかあやしいぞ。人食い植物は生えているし、空を飛ぶ巨大カメレオンや、クモとハチが合体したような虫が襲ってきたり、変なことが多すぎるよ。のび太くんを助け出すにはこの島の秘密をさぐる必要があるみたいだ。
海賊さんたちはバラバラになっていったけど、ぼくたちはさらに島の奥へとすすんでいった。深い洞窟の中に入ると、火の玉や動く宝箱が襲ってきた。もう、コンピュータ・ゲームじゃないんだから!
さらに先へすすむとと今度は石橋がくずれおちた。ワーッ、下は激流がさかまいているよーッ。ジャイアンが必死に手をのばして流されそうになったベティを助けた。うん、この二人、けっこう仲がいいみたい。
そのころ、のび太くんはジャックといっしょにルフィンに連れられて島の奥へと運ばれていた。のび太くんが、そしてぼくたちが見たものはーーー!?
なんと、この島は未来の犯罪者キャッシュが支配する改造生物製造工場だったんだ。キャッシュは生き物を改造して兵器として高く売ってもうけようとしていたんだ。とらえられた人たちはそのために働かされている。もう怒ったぞ。道具はないけど、ぼく、がんばるからね、のび太くん!!
*解説
本作はまさに"アドベンチャー"を体現した作品です。宝探しという目的がワクワクします。冒頭はアドベンチャーを体験するためにひみつ道具を使って演出していましたがいつしか異変を感じ演出ではなく本物のアドベンチャーへ、、宝探しという目的ではなくのび太探し、そして最終的には悪の退治へ。
藤子・F・不二雄先生の原案を要所要所に使っているようですが、発想や展開の幅が広がった印象をもちました。前作同様ドラえもんでなくのび太がはぐれてどうなってしまったかわからないという状況、さらには同時進行でジャックと展開していくという手法はハラハラ感を高めているなと思いました。また、悪の存在であるキャッシュの商売方法が改造生物を製造してそれらを売り飛ばすというものでよく練られているなと感じました。今までの作品ですと時間犯罪者はハンターだったり未来を変えようとしていたりとわかりやすいものでしたが時代に沿った悪と言いますか本当に商売として成立しそうな悪になっています。そして、特に後半のテンポの良さが印象に残りました。アニメ作品に関わらずこなれた映画作品にありがちののめり込みやすさがありました。
今までの作品ですと海という点で「のび太の海底鬼岩城」や「のび太のドラビアンナイト」に近しいものを感じましたが、結末としては「のび太の日本誕生」に一番近いですかね。しかし、何か根本的なところが変わっているなという印象をもちました。ある意味いなたさがなくなったという良い面と過去作品に共通してあった"これぞ映画ドラえもん"みたいな根幹のようなものがだいぶ薄れた感じですかね、、今後は別物として観ていく必要があるのかなと感じました。
あ、でもつまらなくなったとかそういう意味ではありません。作品としては冒頭で述べたとおり面白くよくできた作品だと思います!!
ストーリー展開としてはのび太の希望を道具で叶えてしまうというよくあるパターン、世界観は現実ものかと思いきや過去ものですね。
下記ピックアップしたいポイントです。
①オープニングが変わっている
→曲は変わっていないですが最初の音が違ったのでもしや、、と思ったらサウンドと歌い手が変わってました。結構ビックリです!
②劇伴も変わっている
→本作より音楽担当が菊池俊輔さんから大江千里さんに変更になりました。なのでいわゆるドラえもんサウンドがなくなっています。ただ一言、淋しい、、、
劇伴でこんなにイメージが変わるとは。。
③時代背景に沿った設定なのか英語が目立つ
→ところどころ英語が飛び交っているのが異質感がありますよね。当時私は小学校の高学年だったのですがちょうどその頃から小学校でも英語学習の授業が出始めました。なので流行にのったような背景もあるのかなと思いました。
④変わらないタイムパトロール隊の隊長
→こんなに色々変わっているのにタイムパトロール隊の隊長(サングラスでおヒゲ)は変わっていません。安心しますね。
*使用したひみつ道具
・宝さがし地図
・夢たしかめ機
・ほどほど嵐
・どこでもドア
・タケコプター
・きせかえカメラ
・変身リングカードつき
・伝説復元機
・キューピットの矢
・キャンピングカプセル
・ほんやくコンニャク
・おしり印のきびだんご
・無生物さいみんメガフォン
・ジャック豆
・カラオケマイク
15個です。ほぼポケットが使えない状況だったので使えそうな道具があまりないのが特徴です。ときびだんごの応用版がおもしろかったです。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
うた:吉川ひなの
・エンディング:HOT MILK
うた:吉川ひなの
まさかのオープニングもエンディングも吉川ひなのさん...!
そもそも歌ってたんだ、、という驚きとオープニングもそれでいったんだという二重の驚きがあります。。
-おわり-
5/11 「ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記」
第18回目です。
この作品の執筆中に藤子・F・不二雄先生が逝去されました。なので最大の転換期の作品となっています。1回しか見たことがありませんでしたがよく見るとストーリーの不安定さが目立ちつつも特別感があるものとなっています。
・監督:芝山努
・脚本:藤子・F・不二雄
・公開年:1997年3月8日
・上映時間:99分
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*あらすじ
とある夏の日。スネ夫は空き地で自らが所有する馬の自慢話をみなにしていた。スネ夫の自慢に堪え兼ねたのび太は話を遮ろうとしたところ、スネ夫に馬をもっているのか、牧場を所有しているのかと詰め寄られてしまう。苦し紛れに牧場を持っていると答えると今夜見せろと約束を取り付けられてしまった。牧場が欲しいとドラえもんに泣きつくがドラえもんは22世紀のどら焼き大売り出しに行くと言って取り合ってくれない。ドラえもんが22世紀から戻ってくると大売り出しの大量のはずれ券を出してきた。それは小惑星の引換券となっていてクズみたいな惑星しかないと言う。のび太は牧場になるいい星があるかもしれないと期待を込めて一つ一つ調べてみることにした。最後の1枚の前にみんなが約束を確認するためにのび太の家に来た。ダメ元でどこでもドアを開けてみるとそこはなんと緑豊かな星だった!
生命体はいないようだったのでみんなでぬいぐるみやおもちゃを持ち込みそれらに命のねじで生命を与えておもちゃの街"ねじ巻き都市"をつくることにした。
持ち寄りのものだけだと数が少ないため"卵コピーミラー"でコピーをし"エッグハウス"で大量に仲間をつくった。星は広いため探検に行こうと一行が出かけるとそこで森から出て行けという囁き声が聞こえたとしずかちゃんは言う。一同気のせいだと取り合わなかったがその直後いきなり地球にはない雨に降られ洪水に巻き込まれてしまった。落雷もあったようでエッグハウスに穴が、、すると落雷の影響かしゃべれる豚"ピーブ"が誕生した。
みながねじ巻き都市の開発に勤しむ中、異質者の来訪が。なんと指名手配犯の熊虎鬼五郎がのび太の家に侵入しどこでもドアを通じてこの星に来てしまったのだ。鬼五郎は自らに卵コピーミラーをかざしたため大量の自分のコピーが卵から生まれた。仲間が出来たのは心強いとこの星を乗っ取ろうと目論んだ。
一方、のび太たちは星でのハイウェイ建設や川下りを楽しんでいた。
鬼五郎たちはジャイアンが建設のために作成した地図を拾いそこに金塊が眠っていることを知る。金塊を目指して探検しているとこの星から出て行けという声が聞こえてその直後嵐となった。
のび太たちは嵐が収まった後星に戻るとまたしゃべれる生命体が誕生していた。落雷の影響のようだ。このようにして都市のおもちゃたちは自らコミュニティをつくり生活を営むようになっていった。そして自ら都市を開発し始めた。そして有害な物質を発生させているジャイアン、スネ夫の建造物を糾弾、工事をやめさせるまでに至るようになった。
金塊を目指していた鬼五郎たちは難所の崖の割れ目に梯子を架けて渡り湖まで到着した。鬼五郎コピーの中でもやさしい心の持ち主、ホクロが湖を潜ると底に何かを発見。するとその何かが黄金の大魔神に変化し一同は追いかけられることになった。穴に逃げ込むと姿を変えて蛇のようになった。結局元の場所に戻ってきてしまった。
のび太たちはジャイアンの大事なおもちゃ、ティラノサウルスのティーラがいなくなってしまったためロケットに乗って宇宙から探そうとしていた。ロケットに乗り込もうとしたところ鬼五郎たちが登場。鬼五郎たちに囲まれたためいったんタケコプターで逃げた。鬼五郎たちをこの星から追い出さないと、ねじ巻き都市をめちゃくちゃにされる、、とにかく遠ざけようとドラえもん。だがみんなのタケコプターの電池が切れてしまう。鬼五郎たちにに見つかり崖の割れ目にかけた梯子をみんなで渡った。しかししすがちゃんのスカートがひっかかってしまい前に進めない。見兼ねたのび太がしずかちゃんを助けようとして崖下に落ちてしまう。みんなわーわー悲しむ。
すると今度は黄金の大魔神に追われることとなった。何とか逃げ切ると姿を変えてカブトムシとなって追ってきた。スネ夫のラジコンを大きくして戦うことにし爆破して粉々になったかと思ったらまた変身、今度は戦車になった。鬼五郎たちも含む一同はロケットに乗り込み一旦この星から逃げることにした。だが人数オーバーでロケットは動かなくなってしまう。途方に暮れる中、ロケットの中でのび太を思い出し、しずかちゃんは涙を流し無事を願った。
その頃崖に落ちたのび太は気絶する中この星の作り主、種まく者と会話をしていた。
種まく者は火星と地球に生命の種を撒き火星には生命が根付かなかったが地球には人類が誕生した。そしてこの星を植物の楽園にしようと種を撒いたのにのび太たちが勝手に乗り込んできた。しかしこの星の植物がのび太たちを受け入れたためこの星を任せると言った。その後のび太は目を覚まし葉っぱに助けられて崖上に戻ることができた。
ロケットの中では後ろで何かを爆発させれば星に戻れるのではないかとドラえもんが提案。その案が採用されたが鬼五郎たちにドラえもんたちは縄をかけられてしまいダイナマイトを仕掛けられてしまう。だがしずかちゃんの縄がホクロのおかげで緩められていたためみなの縄を解きロケットから逃げ出すことはできた。
星に戻ってきた鬼五郎たちは街を占領した。
一方みんなを探して彷徨っていたのび太はドラえもんたちに合流する方法を閃いた。だが街が鬼五郎たちに占領されていることを都市の住人から知る。そのためオラウータンのウッキーにどこでもドアでのび太の部屋に行きスペアポケットをとってくるように指示。ウッキーが無事スペアポケットを持ち帰り、そこから宇宙にいるドラえもんに会いに行った。みんなとも再会を果たしそしてねじ巻き都市に戻った。
都市では市長のピーブが鬼五郎たちに市役所に捕らえられていた。みんなでどうにかして助け出し翌日は鬼五郎との決闘。
ラストはどのように立ち向かうのか、、、
*解説
本作は独特な雰囲気のある作品になっています。それは冒頭でも触れたとおり藤子・F・不二雄先生が執筆中に亡くなったためかと思われます。
おそらく前半部分ののび太たちがねじ巻都市を開発してピーブが生まれるところくらいまでは設定があったのかなと感じましたが、それ以降は継ぎ接ぎ感がありました。種まく者の存在や鬼五郎の存在は元から決まっていたのでしょうが展開に不安定さがあるような気がしました。またピーブたちコミュニティとの関わり合い方が中途半端だったように思いました。
ですが作品のもつ何か神々しさのようなものはこの作品ならではです!種まく者が作品では神様的な存在ではありますが、藤子・F・不二雄先生自身を投影し一種の遺言を残しているように思えます。また、ホクロの存在が悪者の中の善の部分と言いますかどんな悪者にでもいいところはあると訴えかけているように思えました。
ストーリー展開としてはのび太のお願いを違う形で叶えてしまうという変化球パターン、世界観は異星ものですね。
下記ポイントをピックアップします。
①藤子・F・不二雄先生の遺作
→これに尽きますね。作中でバトンタッチをしているのって凄いですよね。
この後の作品がどうなっていくのか期待半分、不安半分、、
②前作の続きとして描かれている
→今までの作品で前後の関連性はありませんでしたが本作は"フワフワ銃"が出てきているためその後として描かれています。
③劇伴のデジタルサウンド
→音楽担当の菊池俊輔さんのドラえもん作品としては本作が最後になるのですが、ところどころデジタルサウンドを起用しているのが面白いです。定番サウンドから時代に即した音を使用するのは映画の醍醐味ですよね。
これで最後だなんて悲しすぎる、、、(/ _ ; )
*使用したひみつ道具
・どこでもドア
・テキオー灯
・生命のねじ
・エッグハウス
・卵コピーミラー
・タケコプター
・ビッグライト
・人間機関車
・通り抜けフープ
・石ころ帽子
・闇雲ガス
・フワフワ銃
・卵逆転装置
13個。石ころ帽子が出てきたのは懐かしかったです。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・エンディング:Love is you
・挿入歌:ぼくドラえもん2112
この粘りある伸びやかな声...どこかで聞いたことあると思いながらいやいや違うだろと思いましたが、、永ちゃんでした。紛れもなく永ちゃんでした。
鉄矢ファンとしては何とも残念、、
やっぱり転換期ですね〜
-おわり-
5/4 「ドラえもん のび太と銀河超特急(エキスプレス)」
第17回目です。
この作品は1回くらいしか見た記憶がありませんでしたがワクワクするとっても面白い作品でした!
子どもも大人も楽しめるアドベンチャーのお話です。
・監督:芝山努
・脚本:藤子・F・不二雄
・公開年:1996年3月2日
・上映時間:97分
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↓これまでの「ドラえもん映画ブログ」はこちらから〜↓
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*あらすじ
家を3日間留守にしのび太を心配させていたドラえもん。22世紀に所用で行って流行りの"ミステリー列車"の切符を手に入れるために3日間並んでいたのだという。ミステリー列車とはSL型の宇宙船で銀河の中を出発して行き先はひみつという列車ツアーだ。
のび太がそのことをみんなに自慢すると通常のミステリートレインに行く予定だったスネ夫に「宇宙は危ない」などと憎まれ口を叩かれてしまう。
しかしそんな不安を解消するかのように、ドラえもんに安全性や宇宙にいてもどこでもドアでいつでも帰ってこられることを聞いて安心し、その夜のび太とドラえもんは裏山から列車に乗車したのだった。
列車の外見は8両だが内部は120両ととても広く個室はきれいで快適。試しに展望車に行ってみると全面ガラス張りで宇宙の景色が見渡せる。感動していると車掌さんが登場した。この列車は600名もの人が乗っているらしい。一晩明けてどこでもドアで家に帰り学校に行った帰り道、のび太は昨日あった出来事をみんなに自慢をした。スネ夫が拗ねながらも行きたかったようで今度はみんな一緒に列車への旅に出ることになった!
各自それぞれ好きな時間を過ごしていたが西部劇の場面や海賊を見たり、恐竜に遭遇したりと不思議な現象が次々と起こった。ドラえもんよりそれらの現象について「凶悪な盗賊団・ダークブラックシャドウ団の仕業で宇宙の果てに流れ着いた犯罪者たちが無人の小惑星を根城に海賊艇で暴れ回っている。」と説明される。しずかちゃんはどこでもドアで帰ればいいと提案するがドアはバリアが張られていて使えなくなっていた。みなが心配する中、のび太が「やっと面白くなってきた。今度も逃げないでぶつかっていこう!」と宣言、するとスネ夫が「映画になるといいことを言う」とからかうのであった。
列車が襲撃にあってしまいどこかの星に流れ着いた。それはハテノハテ星群にある"ドリーマーズランド"だった。列車内の不思議現象や先ほどの襲撃は最初のアトラクションでなんと"列車強盗ショー"だったのだ。数々の冒険コース(星)が用意されていて楽しめるようになっている。列車の乗客がこぞってコースに向かう中で3人の未来人たちに20世紀出身と言うと古臭いと馬鹿にされてしまった、、「"禁断の星"には行かないように」と係員に忠告を受けそれぞれが行きたい星に向かった。
のび太とドラえもんは"西部の星"へ。射撃大会で保安官助手を選ぶ、というミッションを与えられた。6発中2発当たれば合格、という中でのび太は全弾命中させて見事保安官に選ばれた。さすが射的が得意なのび太。その後保安官としてのミッションだった悪役ロボットを撃ち取り正保安官に選ばれたのであった。ジャイアンとスネ夫は"忍者の星"へ。城に忍び込んで秘密書類を奪えば先に教えてもらった忍法よりも高度な本免許を授けられるというミッションだったのだが敢えなく失敗。囚われてしまう。
みんなで体験した星での出来事を報告しあった後でしずかちゃんがお風呂に入っていると一台の小さな小さなロボットが侵入してきた。お風呂内にあったソープをかけると故障。このロボットは何なのだろう、、、
一行は今度はそろって"恐竜の星"へ。恐竜レースに参加するために各自好きな恐竜を探すことにする。みな恐竜と仲良くなってこれでレースに臨めると思ったところいきなり恐竜が動かなくなってしまった。どうやらロボットが故障してしまったようだ。中央事務所に行くと今度は恐竜が暴走し始めてしまった。何だかおかしい、、中央惑星センターに向かうと通信タワーに煙が立っていて火事のようだ。ジャイアンとスネ夫、のび太・ドラえもん・しずかちゃんと二手に別れて探すとスネ夫がいつの間にかいなくなってしまう。どうしようかと思っているとナビゲーターでスネ夫から連絡が。「絶対安全な場所を見つけた。」と言うのでそこへ向かってみるとみなは気絶させられてしまった。スネ夫は"ヤドリ"に取り憑かれてしまったのだ。乗客の記者・ボームと車掌が助けに来てくれどうにか列車ごと逃げ出した。しかし列車の燃料が抜き取られていたためどこかの惑星に落ちてしまう。そこは"禁断の星"だった。
のび太は部屋に閉じ込めたスネ夫に食事を与えようとした隙にスネ夫のヤドリに取り憑かれてしまった。取り憑かれたのび太はボームと車掌、しずかちゃんが話しているところに忍び込み、騙してやっつけようとしたところ真空ソープというお風呂にあったものをかけられて気を失ってしまった。するとヤドリの正体である小型ロボットが出てきてくたばっている。そう、ヤドリはソープをかけられるとダメになってしまうのだ。元に戻ったスネ夫を連れてきたドラえもんと合流し無事のび太も目を覚まし元に戻った。ホッとしたのも束の間、今度はジャイアンがいなくなっていることに気がつく。ジャイアンは坑道にある古い列車を探しに無謀にも1人で向かってしまったのだ。一同で探しにいくが一足遅く落盤があり坑道の出口が封鎖。もう助け出すのは不可能かとみなで悲しむさなか、ジャイアンが忍法を使って古い機関車ごと坑道から出てきた!しかも未来人と一緒だ。
その列車で禁断の星を脱出したが今度はヤドリの戦艦に襲撃されてしまい別の星に降り立った。だがヤドリの弱点は把握済みだ。待ち伏せをして真空ソープで攻撃。次々とヤドリを倒していくが数が多すぎてなかなか終わりそうにない。親玉ヤドリを倒せばどうにかなりそうなのだが、、、のび太がわざと囮となって親玉ヤドリを誘い出した。ちょっとした隙に狙い撃ち。無事親玉を倒しヤドリとの戦いを終えたのだった。
*解説
本作はこれぞ冒険アドベンチャーと言わしめる作品だと思います。ワクワクするしハラハラドキドキもする。困難を乗り越え敵を倒す。わかりやすくてとても面白いです。
興行収入にも表れていて2作で低迷してたものの「雲の王国」くらいに回復しています。
わかりやすい要因としてまずストーリー発想がずば抜けているなと思います。"ミステリートレイン"という第1の目的がありそれだけでもワクワクするのに不思議な現象が起き何なんだろうと不安にさせる。しかしそれがミステリートレインに内包されたアトラクションだとわかりまたワクワクしながらも次はヤドリという存在に怯えさせる。しかも一筋縄ではいかず取り憑くという点が怖さを際立たせる。そして敵を倒すという目的にすり替わり最終的にはそれを倒して物語が終結する。面白い軸がしっかりしているので変な細工をしなくても展開できるし変な細工がないからこそすんなりと楽しめるんですよね。
次に一行の特徴が強めに描かれているのも要因の一つかと思います。スネ夫は小心者でひねくれているし、ジャイアンは強情で向こう見ず、しずかちゃんは優しくて思いやりがある。そしてのび太は数少ない特技である射的の才能を発揮し活躍する。全体的にのび太に花を持たせていますが、場面によってそれぞれに感情移入しやすいと感じました。
最後に今までとは逆転の発想ですが他キャラクターの個性の弱さが良いバランスとなっている気がしました。今までの作品であればシックスマンや敵で濃さを出して味付けをしていたと思うのですが、レギュラーメンバーの特徴が強いのとストーリーインパクトだけでお腹いっぱいになるのでこのくらいがちょうどよいと感じました。
ストーリー展開としてはのび太を喜ばせるというドラえもん発信の珍しいパターン、世界観は異星もので宇宙ものですね。
下記気になったポイントをピックアップします。
①のび太の服が黄色じゃない、、
→ズボンは黄色ですが。。初めてですね。
②全体的に効果音が素敵。特にオーケストラものが雰囲気を変えている
→特に列車発車時のオーケストラが上質なワクワク感を提供していて新鮮です。
効果音って大事な役割なんですね〜。
③鉄板セリフ「おじいちゃんの、そのまたおじいちゃんの〜」
→「のび太の恐竜」や「のび太の日本誕生」でも使われていたやりとりですね!
今までの作品を知っているからこそわかるのがファンにはたまらないです。
*使用したひみつ道具
・タケコプター
・どこでもドア
・通り抜けフープ
・ペタリ手袋と靴
・ドンブラ粉
・ナビゲーター
6個。道具を使えない場面が長かった訳でもないのにこんなに少ないのは過去イチではないでしょうか、、、
※追記
・ミステリー列車のきっぷ
・真空ソープ
合計8個になりました。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・エンディング:私のなかの銀河
・挿入歌:ぼくドラえもん
声以外は鉄矢さん感あるけど...と思ったら海援隊なのにボーカルとってないんですよね。珍しい、、
またクラシック曲が多用されている中、久々に「ぼくドラえもん」のあったまテッカテーカ♪が劇中に聴けて和みました(*^_^*)
-おわり-
5/1 「ドラえもん のび太の創世日記」
第16回目です。
この作品も映画館に観に行きました!
なかなか状態の良いパンフレットが手元に残っています。
後半は全く覚えていなかったのですがぐるぐるかき混ぜるシーンはとても覚えています。
大人になってから良さがわかる、、そんな作品だと思います。
・監督:芝山努
・脚本:藤子・F・不二雄
・公開年:1995年3月4日
・上映時間:97分
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*あらすじ
※今回はパンフレットのあらすじをそのまま引用させて頂きます。
まったくのび太くんたらしょうがないんだから。夏休みも半分おわっちゃったっていうのに、まだ宿題の自由研究のテーマも決まってない。ぼくが「友達が何をやっているか見せてもらったら」っていったら「人のまねなんかしたくない」って、かっこつけちゃうし。しかたがないから、またいつものように助けてあげることにしたんだ。それは未来デパートの夏休み宿題コーナーの「創世セット」っていって、自分で太陽系を作ることができるんだ。のび太くんには少しでもいい世界に育てるように努力すること、毎日観察日記をつけること、決して途中で投げ出したりしないことを約束させて、さっそく作ることにしたんだ。どんな世界ができるか楽しみだなぁ。
のび太くんたらもう失敗しちゃったんだ。ぼくが「ちょっとでかけてくるから、その間にちゃんと宇宙をかき回さなきゃだめだよ」っていっておいたのに、遊びに行っちゃって、ぼくがもどってきた時には、できたばかりの太陽が、まわりの小さい星をみんな吸いよせて、宇宙の中は太陽だけになっちゃったんだ。だいたい朝だって小さな星ばかりで大きな星がないとか、アダムとイブはいつ生まれるの?とかばっかり言って、僕に1億年が3時間で見られるように時間調節させたばかりだったんだ。でものび太くんも反省したみたいだったから、僕は時間を戻してあげた。神様の仕事もけっこう地味な努力がいるんだよ。ともかくのび太くんの地球はできあがった。そして8億年がたった。UFOカメラでのぞいてみると雨がふっている。生物の誕生まであと一歩だ。
ぼくたちは生命誕生のきっかけをつくろうと、地球に大きな雷を落とした。すぐに海の中に生物が誕生して進化を始めた。ぼくたちは神様の雲にのっていよいよ地球に出発した。でも陸の上には虫しかいない。ぼくは魚に進化退化放射線をあびせて進化を速めたんだ。でも、その時は知らなかったけど、実は大変なことしてしまっていたんだ。しばらくすると魚は陸に上がり恐竜が誕生した。のび太くんは大喜び、だけどそのすぐ後、地球に小惑星がぶつかって恐竜は絶滅しちゃったんだ。
ぼくたちになかまがふえた。ジャイアンにスネ夫にしずかちゃんだ。ばれちゃったのはぼくのせいだってのび太くんはすねてたけど、とにかくみんなでのび太くんの地球へ行った。地球ができてから46億年。そろそろ人間の数もふえている頃だ。ぼくたちはそこで、のび太くんとジャイアンとスネ夫にそっくりな3人の原始人の子供をみつけた。3人は森の中で道に迷っているみたいだった。のび太くんが「神様なら助けなきゃ」っていうからいろんな道具を使って助けてあげることにしたんだ。でも、のび太くんが神様だってわかってくれたかなぁ。3人が無事に村に帰りつくのを見届けてから、ぼくたちもひきあげたんだけど、みんないい体験ができたって大喜び。これで立派な自由研究ができそうだね、のび太くん。
あれから2万年。氷河期の終わった地球では稲作がはじまっていた。それにしても今日ののび太くんはかっこよかったなぁ。ぼくと一緒に首がふたつの大むかでと戦って、追い払ったんだから。でもまたのび太くんそっくりな兵隊さんがいたんだ。あれはきっとあの原始人の子孫だよね。だってあまりぱっとしない役まわりなんだもの。しかもいけにえの女の子を助けたらジャイアンそっくりで「お嫁さんにして」と追っかけられてね。だけど、のび太くんのお尻に小さな矢がトゲのようにささってたり、なんだかおかしい。まるで人間のほかに、知恵を持った生き物がいるみたいだ。
今日はのび太くんとは別行動だった。のび太くんの話では子孫の人は、スネ夫そっくりな薬師にいじめられている薬草取りのおじいさん。でも大きなカブト虫のような生き物が怪我をしているのを見つけて、直るまで面倒を見るやさしい人だったらしい。で、そのお礼をたくさんもらったんだって。なんだか「すずめのお宿」のお話しみたい。おかげで、子孫は、おじいさんがもらった宝物をもとにとても大きな会社を作ってたんだ。よかったね、のび太くん。でもその野比秀氏は、南極の大空洞を、発見者の出来松博士、しずかちゃんそっくりな秘書のしず代さんと一緒に探検にでかけてしまった。ひょっとして謎の知的生物が関係しているかもしれない。南極点にいったい何があるんだろう。
※(出典)『ドラえもん のび太の創世日記パンフレット』1995,東宝
*解説
本作はとても平和な話だな〜と思います。
出てくる昆虫生物がちょっと気持ち悪いのですが基本的に戦いがなくラストでは話し合いという形で解決するので怖さがありません。
見ようによっては退屈する作品かもしれませんが大人になって見返すとそのくらいがちょうどいい。地球の成り立ちや時代に基づいた展開がなされているので一般的な歴史の知識があれば楽しめるんですよね。またいつもであればのび太はじめいわゆる一行たちが主として物語を推しすすめるのですが本作は見守り伴走をしていく形。なので第三者的目線で冷静になって観られるのかもしれません。
興行成績的には「のび太と鉄人兵団」以降一番低いので子ども向け作品としては成功とは言えない作品なのかもしれません。。
魅力的なシックスマン的キャラクターがいないですしハラハラするような展開はないですしね、、、みんなの先祖が時代ごとに出てくるのは面白かったですが少し役不足感は否めないです。
しかし自分としては当時も好きな作品だったような気がしています。冒頭でも述べましたがぐるぐるかき混ぜて自分で地球をイチから作るのに憧れていました。(ラストは全く覚えていませんでしたが...)
ストーリー展開としては困ったのび太を道具を使って助けてあげるという王道パターン、世界観はパラレルワールドものです。ですがその中で昔の世界に行き、地底世界があるのでだいぶ込み入っています。
下記気になったポイントをピックアップします。
①のび太のある種の自己肯定感を実感
→4人ののび太の先祖が登場しますが、最後ののびひで以外はあらすじにもあるとおり全員ぱっとしない役まわりです。それを実際にドラえもんがのび太に対して指摘する場面があるのですが、のび太はそうだよね〜と完全同意しています。小学生くらいだとそんな現実受け入れられないと思いませんか?!のび太ができない人間でありながらもみんなから愛されるのはこういった自己肯定感の高さがあるのかななんて思いました。
②自己愛が高すぎるスネ夫
→のび太に対してスネ夫の自己愛の高さが露呈されました。自分のテレホンカードを作ってそれを欲しがる人がいるっていう感覚がなかなか痛いものがありますよね、、、
結果的に反響がなかったのでそれに気づいて良かったと思いますが。。
藤子・F・不二雄先生のこういった個性の描き方がさすがだなと感心します。
お金持ちだから良いとか勉強できないから悪いという一元的にとらわれていないのがいいですよね。
③挿入歌(主題歌)のタイミングが絶妙
→本作は海援隊として鉄矢さんが歌っていますが2回作中に曲が流れます。
そのどちらもタイミングが絶妙なんですよね。1回目は原始人を救った後で2回目はチュンコのお宿に帰った後。どちらもいいことがあった後なので爽快感を演出してくれています。
また下記謎ポイントをピックアップします。
①パラレルワールドの出来事なのにタイムマシンで行き来できる?!
→のび太が作った地球=新地球なのでこれはパラレルワールドかと思うのですが昆虫人はなぜ現代の地球に姿を現しているのでしょうか...?そしてタイムマシンで時代を行き来しているのはどうしてなのでしょうか...?
②ラストの解決方法ってそれでいいの?!
→最終的に昆虫人に対して神さまシートを渡して別の新たな世界をつくってもらうことでエンディングを迎えますがなんか複雑ですよね。。
③のび太の祖先の原始人ってあの人だよね、、??
→一目見て思いましたが「のび太の日本誕生」の"ククル"ですよね?!
違うポイントあったら教えて欲しい、、
*使用したひみつ道具
・創世セット
・UFOカメラ
・つかみとりバズーカ
・進化退化放射線源
・タケコプター
・ほんやくコンニャク
・木材磁石
・伝書バット
・オトリロボット
・芭蕉扇
・エアコンボール
・無敵矛と盾
・スペアポケット
・石ころ帽子
・どこでもドア
・お医者さんカバン
・植物改造エキス
・たずね人ステッキ
・ゴーゴー風車
・正体スコープ
20個。ここ数作と比較すると多めでこの作品しか登場しないであろう面白い道具が多いのがポイントです。また懐かしい道具もあります。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・エンディング:さよならにさよなら
前作から一転して、武田鉄矢さんらしい曲だなと思います。
しっとりした良曲です!
-おわり-
4/29 「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」
第15回目です。
この作品も映画館に観に行きました!
ボロボロのパンフレットが手元に残っています。
...ですが全く覚えていませんでした、、
覚えていない理由...なかなかの迷作でした。。
・監督:芝山努
・脚本:藤子・F・不二雄
・公開年:1994年3月12日
・上映時間:98分
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*あらすじ
※今回はパンフレットのあらすじをそのまま引用させて頂きます。
夢をみていていいところで目がさめてくやしい思いをしたことってあるよね。のび太くんもそうなんだ。そこで出してあげたのが「気ままに夢見る機」。カセットを入れればすきな夢をいられるんだ。のび太くんが見たいのは、スーパーヒーローになってしずかちゃんを助ける夢。さっそく「アトランティス最後の日」って夢を見たんだけど、のび太くんはおねしょをしちゃったんだ。ほんとにせわがやけるんだから。
そんなのび太くんが見たかったのが「夢幻三剣士」って夢。のび太くんは期待にワクワクしながら夢の世界に入っていった。案内するのは、しずかちゃんの妖精シルク。のび太くんは伝説の英雄、白銀の剣士ノビタニアンとなって、妖霊大帝オドロームに侵略されているユミルメ国を救うことになっているんだって。オドロームを倒した勇者には王女シズカリア姫が与えられるんだけど、のび太くんはつくそうそう妖霊軍にみつかって川に落ちてしまった。白銀の剣士になるにはヨラバタイ樹という大きな木のてっぺんにある剣とかぶとがいる。とちゅうで出会ったスネ夫のスネミスとジャイアンのジャイストに召使にされたけど、ヨラバタイ樹についたのび太くんは月の風船を使ってみごとに剣とかぶとを手に入れた。ジャイストもスネミスも力をあわせてオドロームをたおすことを誓った。さあ、次の目的地は竜の谷だ!
竜の谷をめざしてのび太くんたちが進んでいるころ、二役のしずかちゃんのシズカリア姫はお城をぬけだしていた。ボクもモニターばかりじゃたいくつだから夢の中に入っちゃった。でも、ボクが道具を使おうとするとのび太くんはおこるんだ。おもしろくないんだって。そこで、夢見る機のかくしボタンを押して、夢と現実をいれかえることにした。ちょっぴり不安だなぁ。
竜の谷はぶきみな場所だった。案内してくれたクマさんとわかれ、ボクらは谷へ入っていった。竜の血をあびて不死身の体にならないと、オドローム大帝はたおせない。でも竜はとっても強かった。ジャイストとスネミスはアッというまに石にされてしまった。偶然シズカリア姫と出会ったボクら石像に化けて竜に近づいていった。竜が気づいたその時、のび太くんの剣が竜のひげを切った。でも心のやさしいのび太くんは竜の命をうばえなかった。お礼に竜は温泉に汗をとかしてくれた。不死身にはなれなかったけど、これで一度だけなら生き返ることができるようになったよ!
魔の手は国中をおおいはじめていた。ボクたちは丸木舟にのって川を下るとアンデル市についた。アンデル市はスパイダル将軍と泥の兵士の部隊に包囲されていたけれど、シズカリア姫の計略で大勝利をあげたんだ。
オドローム大帝も本気になり、ジャンボス将軍ひきいる大軍がシャルベロー城を攻撃してきた。でも、道具を使えばへっちゃらさ。のび太くんもジャンボスを倒してすっかりいい気分。だけど、その夜、ついにオドローム大帝が現れ、のび太くんと対決したんだ。オドローム大帝の魔法は強力でのび太くんはとうとう一度死んでしまった...。その時、ボクたちは現実にもどされた。ママがスイッチを消したんだ。でもこのままだとユミルメ国は...。ボクとのび太くんはもう一度、夢見る機のスイッチをおした!
※(出典)『ドラえもん のび太と夢幻三剣士パンフレット』1994,東宝
*解説
本作は冒頭でも述べたとおりなかなかの迷作かと思います、、、
ストーリーの発想としては非常に面白いのですが内容を詰め込みすぎていて大人の私でも理解をするのに苦労しました。苦労した点としてはまず竜の存在。スネミスが簡単に説明していたような気がしますが軽く聞き流してしまうとなんで竜のところに行くんだっけ?となります。そして次にユミルメ国について。国というだけあって結構広い、、パンフレットにマップの記載があるのですがどんな侵略具合なのかわかろうとするとアァーーとなります。そして"気ままに夢見る機セット"について。結構複雑な設定なのですが展開に関係あるのかないのかよくわからなくなります。最後に妖霊軍について。何人も個性的な敵がいるためこれ倒すと次は...とお腹いっぱいになります。
つまり展開が多いのです。通常作品でしたら竜との対決の後はオドロームに臨むところ、その間に戦闘やアクシデントが数回あるためついていくのがしんどいかなと思いました。
戦士ものの話は今までになかったので●●●●クエストの世界だと思えば理解が早いような気もします!
ストーリーの展開としてはのび太の願いを道具を使って叶えるという点では「のび太の魔界大冒険」に似ているかなと思いました。世界観はパラレルワールドものでこの点も似ていますね。道具の世界に飛び込むという点では「のび太のパラレル西遊記」にも似ています。
上記以外に、迷作たらしめるポイントとして下記をピックアップします。
①のび太としずかちゃんの死。しかもあっさりと、、
→竜の汗を浴びたため1回は死んでも大丈夫になったからですが衝撃的ですよね。
ここ数作でドラえもんが死んでしまったりとタブーと思われていた切り札を使ってきているのでこの先どうなるのかなと不安です。
②禁断のとりよせバッグ登場!
→いつだかの解説で「とりよせバッグ使っちゃえば全部解決するよね」みたいなことを言いましたがついに登場しました。でもさすがにずっと使うのはつまらないので一旦はなくなった状態になりましたね、、四次元ポケットを取り寄せるのはなかなかの迷走ぶりです。
③主題歌どうしちゃったの、、、?!
→いや、曲自体はいいんです。でもフォークな鉄矢どこ行った、、
なんか振り切ってますよね。ちょっとおバカっぽい歌詞と明るい曲調が合っているのかいないのか、、
*使用したひみつ道具
・タケコプター
・気ままに夢見る機セット
・瞬間クリーニングドライヤー
・どこでもドア
・とりよせバッグ
・手なげミサイル
・ラジカセ
・無重力ネット
・寒波発射扇
・ミニ雷雲
・ビッグライト
11個。ここ数回の作品は道具の出番が少ないですね。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・エンディング:世界はグー・チョキ・パー
・挿入歌:夢の人
挿入歌が別の曲なのは久々ですね。
主題歌・挿入歌ともに作詞:武田鉄矢、作曲、深野義和、うた:武田鉄矢一座、です。
挿入歌の方が作品に合っていますがどうして別々にしたのだろう、、
-おわり-
4/27 「ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)」
第14回目です。
本作も複数回観たことのある作品です。
"ラビリンス"ということで彷徨って抜けられなくなってしまう作品だっけ?と
いつも思ってしまいます。要はラストどうなるのか忘れがちの作品です、、
・監督:芝山努
・脚本:藤子・F・不二雄
・公開年:1993年3月6日
・上映時間:100分
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*あらすじ
とある夜中。のび太のパパは寝ぼけながらテレビで"ブリキンホテル"というホテルの案内を聞く。海もスキーを楽しめるという夢のようなホテルだったのでそのままテレビに向かって予約を入れた。
春休み、友達はみんなどこか出かける予定がある中、毎年のび太はどこにも連れて行ってもらえない。パパに相談したところ、今年はブリキンホテルへ連れて行ってくれるとのこと。嬉しくてみんなに報告をしたのだが、パパに詳細を確認してみると夜中にテレビに向かって予約を入れただけという事実が発覚し落胆。ジャイアンたちに詳細を尋ねられても答えることができず嘘つき呼ばわりされてしまう。学校から帰ると玄関にトランクが置いてある。誰のものかわからなかったが開けてみると中から巨大な門みたいなものが出てきた。
ドラえもんと一緒に門をくぐると海が広がりブリキの車が迎えに来た。そのまま向かうと"ブリキンホテル"に到着。"ブリキン"という名の支配人はじめ従業員たちに歓迎された。宿泊客は誰一人おらず、丁寧なおもてなしを受けたのだが一つだけ釘を刺された。
「地下室だけは絶対に覗くな」と。
スキーをするためにブリキ製の象の乗り物に乗って向かうと雪山なのに全く寒くない。ここにある自然は全て作り物のようだ。20世紀の技術では作れないはずなのに何でだろう...ドラえもんは不思議に思った。スキーができないのび太がひみつ道具を懇願するため"ウルトラバランススキー"という道具を出したところ、ろくに説明を聞かず滑り出してしまった。呆れながらものび太を探しに空を飛んでいると飛行船から電撃を受けてしまい気を失ってしまった。一方のび太は雪山で遭難してしまい彷徨っていると、象の乗り物がやってきてそのままホテルに帰ってきた。ホテルには誰もおらず心細くなり行くなと言われた地下室に立ち寄ってみると、ものものしく「絶対に戻って来れない迷宮だ」と言われ怖くなり急いで家に戻ることにした。
ドラえもんのことが気がかりになりつつ気味が悪いトランクは封印。だが学校帰りに再びジャイアンたちに嘘つき呼ばわりされてしまう。それを見兼ねてしずかちゃんがのび太を庇ったところしずかちゃんにとばっちりがいきそうに、、のび太は仕方なく封印したトランクを開けてジャイアンたちをブリキンホテルに招待したのだった。
すぐに帰る予定だったのにジャイアンとスネ夫は海を泳いで満喫。ホテルに戻ろうとしたところ突如爆撃に遭ってしまう。爆弾を投下した飛行機を追ってみると宇宙ロケットを発見。なんとそこにドラえもんが捕獲されていたのだ。しかし、ロケットは発射していなくなってしまった。
ドラえもんを助けに行くために一旦家に帰って落ち着いて考えようと思っていたのホテルにいたウサギ"タップ"ににトランクを食べられてしまった。追ってみるとホテルの前に誰かいる、、すると"サピオ"という少年から「チャモチャ星の人類を救うために反乱軍と戦ってほしい」と伝えられる。訳がわからなかったがこの島自体が宇宙船になっており反対する隙もなく一行はチャモチャ星に向かうこととなった。
一方で意識を取り戻したドラえもんは電気ショックを受けながら尋問を受けるのだが何も知らずに答えられない。最終的に強力な電気ショックを浴びせられ壊れてしまい海底にゴミとして捨てられてしまった。
のび太たちはサピオよりチャモチャ星について色々教えてもらった。「チャモチャ星は様々なおもちゃを発明し、しまいには発明するための発明家ロボット"ナポギストラ"を発明した。ナポギストラはイメージすれば何でもできるようになる"イメージ化ロボット"を発明し人間は何もしなくても済むようになった。そのため体力が落ちてしまいカプセルなしには生きられなくなったのだ。それに危機感を募らせたサピオの父"ガリオン"はブリキンホテルの地下迷宮の中央ホールに研究室を構えとある発明を完成させた。ガリオンはその後王宮に向かったが二度と帰ってくることはなかった。その直後発明家のナポギストラが皇帝になり現在に至る。」のだと。
チャモチャ星に到着すると、ラビリンスの探索班(のび太・しずかちゃん・サピオ)、街の捜査班(ジャイアン・スネ夫)の二手に別れて行動をすることにした。ラビリンスの探索班は入ってすぐに反乱軍の襲撃を受けてしまいガイドの手立てを失い元来たルートをずっと彷徨うことになってしまう。敵に襲われる危機感もあり見兼ねたサピオはトランクを出し強制的にのび太としずかちゃんを地球に帰してしまった。一方ジャイアンとスネ夫は怪しまれないようにロボットに変装して街を捜査するが街まで乗ってきた潜水艦が見つかってしまい追われる身に。街の飛行機を奪いスネ夫に操縦させブリキン島に戻ろうとするが悪天候のため北極に降り立ってしまう。
家に帰ったのび太はドラえもんの寝床にスペアポケットがあることを思い出した!しずかちゃんと一緒にスペアポケットからドラえもんの居場所に行きドラえもんを修理。無事再会を果たした。そして3人は再度ブリキン島を目指した。到着すると"迷宮探査ボール"という道具を使ってラビリンスを探査、すぐにサピオと再会し中央ホールにある研究所に向かいガリオンが発明したあるディスクを発見。それはナポギストラにインプットさせれば他のロボットにも感染させられるという、コンピューターウィルスのようなものだった。
一方でジャイアンとスネ夫はなんとサンタクロースに連れられて帰ってきた。
ここでやっと全員が揃った!一行は街に出向き、のび太とドラえもんは王宮に侵入。
"ミニドラ"を使ってナポギストラの口に例のディスクを装着した。すると街のロボットたちは狂いだし動かなくなってしまった。サピオは囚われていた人間たちを助け出した。最後チャモチャ星の人間たちは「機械任せではない世界をつくる」と誓ったのだった。
*解説
本作はある意味で今までの作品の結集になっているかと思います。
前作でまさかの切り札だった"ドラえもんの故障"を本作でも使用、シックスマンとなる少年"サピオ"の存在、動物キャラ"タップ"の存在、現実世界と冒険世界を繋ぐ"トランク"の形をした物体...などなど。
今までの作品でもストーリー展開や構成面で似ているところは多々あるのですが、本作では顕著と言いますか狙っているなという感じがしました。
...というのも当時幼ながらに映画館で観た記憶があるのですが冷めてしまったんですよね。。狙いすぎているなって。笑いを誘うポイントだったり、キャラクターへの惹き込み方だったり、危機感の募らせ方が、、、随分とませた子どもですよね。
題名になっている"迷宮(ラビリンス)"の構想は面白いなと思うのですがストーリーの重要なキーとして強調する割には中での出来事はそこまでないのが少し残念かななんて思いました。メインテーマとしては迷宮よりおもちゃ(ロボット)の要素が強いですよね。なので展開は全く異なりますが世界観としては「のび太と鉄人兵団」に近いものがあるかと思います。
ストーリー展開としてはのび太の願望を叶えるものが外から舞い込んでくるパターンでこの点は珍しいです。世界観は異星ものですね。異星ものは今のところ漏れなく科学が発達しています。この図式で展開がある程度想像できるようになりそうです。
下記ピックアップしたいポイントです。
①ドラえもんがいないって心細い、、
→本作は半分くらいドラえもんが出てきません。前作では故障しながらも側にはいたんですよね。ドラえもんって道具を出してくれる実用面だけ注目されがちですが、その場にいるだけで安心感ありますよね〜。
のび太とセットでいないと絵面が成立しないしのび太がのび太でない。
あぁドラえもん側にほしいなぁ...(´-`).。oO
②やたらとダンディな声。正体は、、、
→敵でありながらもやたらと耳に残るダンディな声。ナポギストラって誰かの声に似ていませんか?!
そうです有名な豚です。なんと、「紅の豚」ポルコ役の声優・森山周一郎さんが演じていらっしゃいます。
*使用したひみつ道具
・荷物運び用お荷物
・ウルトラバランススキー
・タケコプター
・テキオー灯
・スペアポケット
・ミニドラえもん
・スモールライト
・絶対安全救命いかだ
・迷宮探査ボール
・通り抜けフープ
10個。ドラえもんがいなかったのでかなり少ないですね。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・エンディング:何かいい事きっとある
島崎和歌子さんが歌っていたなんて初めて知りました...!
曲調がトロピカルで常夏って感じでいいですよね〜。ブリキン島の楽園感が出ている。
ハツラツとした美声が曲を引き立たせています。
鉄矢さん作詞というのが意外、、
-おわり-