4/12 「ドラえもん のび太の日本誕生」
やっと第10回目です。
小さい頃から何度も何度も録画したビデオで観た大好きな作品です。
なんと観客動員数は藤子・F・不二雄存命時には破られることがなかったそうです。
そんな不朽の名作。
同時上映の「ドラミちゃん ミニドラSOS!!!」も好きだったなぁ。
・監督:芝山努
・脚本:藤子・F・不二雄
・公開年:1989年3月11日
・上映時間:100分
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*あらすじ
色々とうまくいかないのび太は家出をすると宣言。ジャイアンたちにからかわれながらもドラえもんに道具を出してもらい家出をしようとするもののちょうどいい土地がなく続かない。
そんな中ジャイアン・スネ夫・しずかちゃんも家庭の不満から家出を試みる。そしてドラえもんもパパが部長のハムスターを預かったことにより家にいられなくなり家出することとなった。
だが家出に最適な土地がない。
そこでのび太が「人のいない時代なら持ち主のない土地がある」とひらめき、一同はタイムマシンで7万年前の日本へ行くことにした!
「ぼくたちのパラダイスをつくろう!」と一行はそれぞれの役割を担うことにした。
しずかちゃん→環境庁長官
スネ夫→農林大臣
のび太→ペット大臣
のび太はしぶしぶペット大臣を引き受けた。
遺伝子アンプルを卵に注入すればペットがつくれる、という簡単なものであったのだが、みなを驚かせようとアンプルを混合して馬と白鳥でペガサス、ワニとライオンでグリフィン、ワニと鹿とコウモリで龍をつくることにした。
ペガサスを"ペガ"、グリフィンを”グリ”、龍を"ドラコ"と名付け隠れて大切に育て始めたのだ。
一行は楽園のようなひとときを過ごし一旦家に帰ることにした。
現代に戻り学校に行った後、また太古の世界に行こうとみながのび太の家に集まると、のび太の部屋の押し入れに誰かいるみたいだ。すると本物の原始人が出てきた。
この原始人は"ククル"という名で、太古の時代で時空乱流に飲み込まれてしまい現代に来てしまったようだ。
ジャイアンと取っ組み合いをし弱っていたせいで気を失ってしまったのだがタイムマシンで一緒に7万年前の世界にひとまず連れて行くことにした。
ククルの目が覚めてから事情を聞いてみると、ククルは"ヒカリ族"に属していたのだが自身が川に行っている間にその一族が"クラヤミ族"という嵐や雷を操る不死身の精霊王"ギガゾンビ"という恐ろしい味方をもつ敵に襲われてしまったとのことだ。
その話を聞いた一行はククルの仲間たちを助けることにした。
ヒカリ族の村は現代の中国大陸にあるため、のび太が育てたペット、ペガ・グリ・ドラコに乗って向かうことにした。
ヒカリ族の村に到着した翌日、クラヤミ族と戦うことを計画する。
ペガたちは目立ってしまうため一旦お別れをし留守番を命じた。
たずね人ステッキを使いクラヤミ族の居場所を突き止めると、"ドラゾンビ"という精霊王に扮したドラえもんがヒカリ族を連行中のクラヤミ族を奇襲した。
奇襲は成功したのだがギガゾンビのしもべというツチダマというしゃべる土偶が残っていて何度も衝撃波を飛ばしてくる。
なんとかひらりマントで衝撃波を返してツチダマを破壊するに至った。
敵を倒しククルとヒカリ族の仲間たちは感動の再会を果たした!
ギガゾンビの手から離れるためにヒカリ族の人たちをどこでもドアで中国大陸から日本に連れてきて新たな村をつくることを提案、村人たちは平和な時を過ごせるようになった。
みな穏やかな気持ちでいたのだがのび太だけが元気がない。
なぜならば一旦別れたペガたちが見つからないのだ。
ククルはそんなのび太を心配して自身が以前飼っていたオオカミが離れ離れになってしまったものの最終的には戻ってきたエピソードを話し元気付けた。
ヒカリ族が平和を取り戻したこともあり、のび太たちはギガゾンビの不安をもちながらも一度現代に戻ることにした。
ドラえもんはツチダマの手の破片を持って帰ってきていて、調べてみるとそれは形状記憶セラミックという高度な技術でできていることを発見した。
...ということはヒカリ族が危ない。。
急いで一行は戻ることにしたのだが一足遅く、ヒカリ族の村がまたもや襲われてしまっていた。
ギガゾンビの幻がトコヤミの宮にくるようにメッセージを残していた。
一行はトコヤミの宮を目指して氷河を越えて一旦洞窟に身を寄せた。
するとのび太が途中でいなくなってしまったことに気がつく。吹雪の中探すことは困難だったため道具を使ってのび太を救うことにした。
避難した洞窟を見渡してみるとそこがトコヤミの宮だということに一同は気がついた。
ヒカリ族のみなが奴隷として働かされていることを目の当たりにし道具を使って時間を止めて救おうと試みた。逃げ道を確保しようとドラえもんが彷徨っているとギガゾンビに対面してしまう。時間を止めたはずなのに効いていないのはなぜ、、、
それはギガゾンビが未来人で時間犯罪者であるからだったのだ。
手出しができずにドラえもんはじめ、一同は捕まってしまった。
一方で遭難してしまったのび太に道具が届くことはなかったのだが、意識が遠のく中マンモスから小箱を託されていた。
吹雪が止むと行方不明だったペガたちと再会することができ、みなが囚われていたトコヤミの宮に侵入。
間一髪のところでみなを救うことができたのだが洞窟の中に閉じ込められてしまう。
八方塞がりになってしまい一行が途方に暮れる中、のび太は託された小箱を思い出し中のスイッチを押してみる。
するとそれはタイムパトロール隊の呼び出しスイッチとなっていたようでタイムパトロール隊が助けにきてくれたのだった。
ギガゾンビは無事逮捕され棲家は爆破された。
のび太はペガたちを連れて帰りたかったが泣く泣くお別れすることに、、、
一件落着ながらもちょっと悲しいエンディング。
*解説
本作は観客動員数でも表しているとおり映画ドラえもんの代表作と言っていいほどのクオリティだと思います。今までの作品のおいしいところをたくさん詰め込んでいる。
愛情あり、友情あり、笑いあり、勇気あり、別れあり・・・
ストーリー展開は無理なくわかりやすいですし、ラストの展開もお決まりのものではありながらも最もスッキリできる解決法なので観終えた爽快感があります。
誰にでも自信をもっておすすめできる作品です!
ベースとしてはのび太の恐竜がのび太の愛情と別れという点であるのかなと思いました。あの作品も最終的にはタイムパトロール隊が助けてくれましたしね。
コアなファンからすると敵が時空に関わる者だとラストにタイムパトロールが出てくるな...と予想がつくのかもしれないですね!
シックスマンとしてはクセのあるキャラはいないのですがその分ククルの純粋さやペガたちの従順さが際立っているように感じました。
クセという点だとツチダマがなかなかの存在感ですかね...
そしていい作品にはいい曲あり!!ラストには名曲が待ち構えています。
作品と曲がちゃんとリンクしているのが堪らないです!
下記取り上げたいポイントです。
①のび太のお母さん的愛情再び
→のび太は何か育てるとなると愛情がだだ漏れになります。そして育てられた側は信じられないくらいに懐きます。ペット大臣納得していませんでしたが適役ですね!
誰にでも長所ってあるんだなぁと微笑ましく観ていられます。
②至る所に表れるハートフルな友情
→ククルが出てきた後から友情の応酬になります。
健気に看病し反発されても温かく接するしずかちゃん、見ず知らずの原始人の話を聞いていの一番に助けようと提案するジャイアン、そんなみんなを巻き込む訳にはいかないと悩むククル、そしてのび太を元気づけるククル、、、
友情とは何かを考えさせられます。
③出会いがあれば別れがある
→どの作品にも共通してある"別れ"ですがこんなにも切ない別れがあったでしょうか...
エンディングの別れの演出は涙なしに観られません。。
とりあえず泣きたくなったらこの場面だけ見とけと言えるほどの演出クオリティ。
そして下記番外編。言ってみたい好きなセリフ2選!
①「ここから僕のとち〜!!!」
→土地購入したら必ず言いたい。何としても言いたい。小枝を土地にぶっ刺して走りながら言いたい。
②「この恨みはらさでおくべきか!」
→このセリフなんで知っているのかなって元を辿ったらツチダマさんだと今回気がつきました。言ってみたいけどこれ言うとなると相当な怨念が、、、
やっぱり言いたくないですね。。笑
ちなみに元々は「魔太朗がくる!!」のセリフみたいです。
藤子不二雄Aさんの作品なので拝借したのかもしれないですね。
(藤子不二雄Aさん、最近お亡くなりになられました。ご冥福をお祈りいたします。)
*使用したひみつ道具
・キャンピングカプセル
・どこでもドア
・タケコプター
・タイムマシン
・原始生活セット
・らくらくシャベル
・花園ボンベ
・畑のレストラン
・動物の遺伝子アンプルとクローニングエッグ
・ラジコン雨雲
・ラジコン太陽
・ノビール水道管
・ノビールガス管
・ノビール下水管
・万能ペットフード グルメン
・ミニ家具
・時空震カウンター
・ほんやくコンニャクお味噌味
・たずねびとステッキ
・ひらりマント
・オートマジック花火
・レスキューボトル
・ウルトラタイムウォッチ
・通りぬけフープ
・瞬間接着銃
27個。めちゃ多いですね!
でも平和な原始生活を送るための道具が多かったようです。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・エンディング:時の旅人
「時の旅人」は映画ドラえもんの中でもトップを争う名曲だと思います。
鉄矢さんに歌ってほしいところですが...この曲は西田さんがいい味出しているんです!
切ないメロディにのせて語り口調からサビ〜このサビが昔と今をつなぐような歌詞になっていて作品に合っているんですよね。
-おわり-