5/4 「ドラえもん のび太と銀河超特急(エキスプレス)」
第17回目です。
この作品は1回くらいしか見た記憶がありませんでしたがワクワクするとっても面白い作品でした!
子どもも大人も楽しめるアドベンチャーのお話です。
・監督:芝山努
・脚本:藤子・F・不二雄
・公開年:1996年3月2日
・上映時間:97分
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*あらすじ
家を3日間留守にしのび太を心配させていたドラえもん。22世紀に所用で行って流行りの"ミステリー列車"の切符を手に入れるために3日間並んでいたのだという。ミステリー列車とはSL型の宇宙船で銀河の中を出発して行き先はひみつという列車ツアーだ。
のび太がそのことをみんなに自慢すると通常のミステリートレインに行く予定だったスネ夫に「宇宙は危ない」などと憎まれ口を叩かれてしまう。
しかしそんな不安を解消するかのように、ドラえもんに安全性や宇宙にいてもどこでもドアでいつでも帰ってこられることを聞いて安心し、その夜のび太とドラえもんは裏山から列車に乗車したのだった。
列車の外見は8両だが内部は120両ととても広く個室はきれいで快適。試しに展望車に行ってみると全面ガラス張りで宇宙の景色が見渡せる。感動していると車掌さんが登場した。この列車は600名もの人が乗っているらしい。一晩明けてどこでもドアで家に帰り学校に行った帰り道、のび太は昨日あった出来事をみんなに自慢をした。スネ夫が拗ねながらも行きたかったようで今度はみんな一緒に列車への旅に出ることになった!
各自それぞれ好きな時間を過ごしていたが西部劇の場面や海賊を見たり、恐竜に遭遇したりと不思議な現象が次々と起こった。ドラえもんよりそれらの現象について「凶悪な盗賊団・ダークブラックシャドウ団の仕業で宇宙の果てに流れ着いた犯罪者たちが無人の小惑星を根城に海賊艇で暴れ回っている。」と説明される。しずかちゃんはどこでもドアで帰ればいいと提案するがドアはバリアが張られていて使えなくなっていた。みなが心配する中、のび太が「やっと面白くなってきた。今度も逃げないでぶつかっていこう!」と宣言、するとスネ夫が「映画になるといいことを言う」とからかうのであった。
列車が襲撃にあってしまいどこかの星に流れ着いた。それはハテノハテ星群にある"ドリーマーズランド"だった。列車内の不思議現象や先ほどの襲撃は最初のアトラクションでなんと"列車強盗ショー"だったのだ。数々の冒険コース(星)が用意されていて楽しめるようになっている。列車の乗客がこぞってコースに向かう中で3人の未来人たちに20世紀出身と言うと古臭いと馬鹿にされてしまった、、「"禁断の星"には行かないように」と係員に忠告を受けそれぞれが行きたい星に向かった。
のび太とドラえもんは"西部の星"へ。射撃大会で保安官助手を選ぶ、というミッションを与えられた。6発中2発当たれば合格、という中でのび太は全弾命中させて見事保安官に選ばれた。さすが射的が得意なのび太。その後保安官としてのミッションだった悪役ロボットを撃ち取り正保安官に選ばれたのであった。ジャイアンとスネ夫は"忍者の星"へ。城に忍び込んで秘密書類を奪えば先に教えてもらった忍法よりも高度な本免許を授けられるというミッションだったのだが敢えなく失敗。囚われてしまう。
みんなで体験した星での出来事を報告しあった後でしずかちゃんがお風呂に入っていると一台の小さな小さなロボットが侵入してきた。お風呂内にあったソープをかけると故障。このロボットは何なのだろう、、、
一行は今度はそろって"恐竜の星"へ。恐竜レースに参加するために各自好きな恐竜を探すことにする。みな恐竜と仲良くなってこれでレースに臨めると思ったところいきなり恐竜が動かなくなってしまった。どうやらロボットが故障してしまったようだ。中央事務所に行くと今度は恐竜が暴走し始めてしまった。何だかおかしい、、中央惑星センターに向かうと通信タワーに煙が立っていて火事のようだ。ジャイアンとスネ夫、のび太・ドラえもん・しずかちゃんと二手に別れて探すとスネ夫がいつの間にかいなくなってしまう。どうしようかと思っているとナビゲーターでスネ夫から連絡が。「絶対安全な場所を見つけた。」と言うのでそこへ向かってみるとみなは気絶させられてしまった。スネ夫は"ヤドリ"に取り憑かれてしまったのだ。乗客の記者・ボームと車掌が助けに来てくれどうにか列車ごと逃げ出した。しかし列車の燃料が抜き取られていたためどこかの惑星に落ちてしまう。そこは"禁断の星"だった。
のび太は部屋に閉じ込めたスネ夫に食事を与えようとした隙にスネ夫のヤドリに取り憑かれてしまった。取り憑かれたのび太はボームと車掌、しずかちゃんが話しているところに忍び込み、騙してやっつけようとしたところ真空ソープというお風呂にあったものをかけられて気を失ってしまった。するとヤドリの正体である小型ロボットが出てきてくたばっている。そう、ヤドリはソープをかけられるとダメになってしまうのだ。元に戻ったスネ夫を連れてきたドラえもんと合流し無事のび太も目を覚まし元に戻った。ホッとしたのも束の間、今度はジャイアンがいなくなっていることに気がつく。ジャイアンは坑道にある古い列車を探しに無謀にも1人で向かってしまったのだ。一同で探しにいくが一足遅く落盤があり坑道の出口が封鎖。もう助け出すのは不可能かとみなで悲しむさなか、ジャイアンが忍法を使って古い機関車ごと坑道から出てきた!しかも未来人と一緒だ。
その列車で禁断の星を脱出したが今度はヤドリの戦艦に襲撃されてしまい別の星に降り立った。だがヤドリの弱点は把握済みだ。待ち伏せをして真空ソープで攻撃。次々とヤドリを倒していくが数が多すぎてなかなか終わりそうにない。親玉ヤドリを倒せばどうにかなりそうなのだが、、、のび太がわざと囮となって親玉ヤドリを誘い出した。ちょっとした隙に狙い撃ち。無事親玉を倒しヤドリとの戦いを終えたのだった。
*解説
本作はこれぞ冒険アドベンチャーと言わしめる作品だと思います。ワクワクするしハラハラドキドキもする。困難を乗り越え敵を倒す。わかりやすくてとても面白いです。
興行収入にも表れていて2作で低迷してたものの「雲の王国」くらいに回復しています。
わかりやすい要因としてまずストーリー発想がずば抜けているなと思います。"ミステリートレイン"という第1の目的がありそれだけでもワクワクするのに不思議な現象が起き何なんだろうと不安にさせる。しかしそれがミステリートレインに内包されたアトラクションだとわかりまたワクワクしながらも次はヤドリという存在に怯えさせる。しかも一筋縄ではいかず取り憑くという点が怖さを際立たせる。そして敵を倒すという目的にすり替わり最終的にはそれを倒して物語が終結する。面白い軸がしっかりしているので変な細工をしなくても展開できるし変な細工がないからこそすんなりと楽しめるんですよね。
次に一行の特徴が強めに描かれているのも要因の一つかと思います。スネ夫は小心者でひねくれているし、ジャイアンは強情で向こう見ず、しずかちゃんは優しくて思いやりがある。そしてのび太は数少ない特技である射的の才能を発揮し活躍する。全体的にのび太に花を持たせていますが、場面によってそれぞれに感情移入しやすいと感じました。
最後に今までとは逆転の発想ですが他キャラクターの個性の弱さが良いバランスとなっている気がしました。今までの作品であればシックスマンや敵で濃さを出して味付けをしていたと思うのですが、レギュラーメンバーの特徴が強いのとストーリーインパクトだけでお腹いっぱいになるのでこのくらいがちょうどよいと感じました。
ストーリー展開としてはのび太を喜ばせるというドラえもん発信の珍しいパターン、世界観は異星もので宇宙ものですね。
下記気になったポイントをピックアップします。
①のび太の服が黄色じゃない、、
→ズボンは黄色ですが。。初めてですね。
②全体的に効果音が素敵。特にオーケストラものが雰囲気を変えている
→特に列車発車時のオーケストラが上質なワクワク感を提供していて新鮮です。
効果音って大事な役割なんですね〜。
③鉄板セリフ「おじいちゃんの、そのまたおじいちゃんの〜」
→「のび太の恐竜」や「のび太の日本誕生」でも使われていたやりとりですね!
今までの作品を知っているからこそわかるのがファンにはたまらないです。
*使用したひみつ道具
・タケコプター
・どこでもドア
・通り抜けフープ
・ペタリ手袋と靴
・ドンブラ粉
・ナビゲーター
6個。道具を使えない場面が長かった訳でもないのにこんなに少ないのは過去イチではないでしょうか、、、
※追記
・ミステリー列車のきっぷ
・真空ソープ
合計8個になりました。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・エンディング:私のなかの銀河
・挿入歌:ぼくドラえもん
声以外は鉄矢さん感あるけど...と思ったら海援隊なのにボーカルとってないんですよね。珍しい、、
またクラシック曲が多用されている中、久々に「ぼくドラえもん」のあったまテッカテーカ♪が劇中に聴けて和みました(*^_^*)
-おわり-