おとなの自由研究

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5/11 「ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記」

第18回目です。

この作品の執筆中に藤子・F・不二雄先生が逝去されました。なので最大の転換期の作品となっています。1回しか見たことがありませんでしたがよく見るとストーリーの不安定さが目立ちつつも特別感があるものとなっています。

 

・作品:ドラえもん のび太のねじ巻き都市(シティー)冒険記

・監督:芝山努

・脚本:藤子・F・不二雄

・公開年:1997年3月8日

・上映時間:99分

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*あらすじ

とある夏の日。スネ夫は空き地で自らが所有する馬の自慢話をみなにしていた。スネ夫の自慢に堪え兼ねたのび太は話を遮ろうとしたところ、スネ夫に馬をもっているのか、牧場を所有しているのかと詰め寄られてしまう。苦し紛れに牧場を持っていると答えると今夜見せろと約束を取り付けられてしまった。牧場が欲しいとドラえもんに泣きつくがドラえもんは22世紀のどら焼き大売り出しに行くと言って取り合ってくれない。ドラえもんが22世紀から戻ってくると大売り出しの大量のはずれ券を出してきた。それは小惑星の引換券となっていてクズみたいな惑星しかないと言う。のび太は牧場になるいい星があるかもしれないと期待を込めて一つ一つ調べてみることにした。最後の1枚の前にみんなが約束を確認するためにのび太の家に来た。ダメ元でどこでもドアを開けてみるとそこはなんと緑豊かな星だった!
生命体はいないようだったのでみんなでぬいぐるみやおもちゃを持ち込みそれらに命のねじで生命を与えておもちゃの街"ねじ巻き都市"をつくることにした。
持ち寄りのものだけだと数が少ないため"卵コピーミラー"でコピーをし"エッグハウス"で大量に仲間をつくった。星は広いため探検に行こうと一行が出かけるとそこで森から出て行けという囁き声が聞こえたとしずかちゃんは言う。一同気のせいだと取り合わなかったがその直後いきなり地球にはない雨に降られ洪水に巻き込まれてしまった。落雷もあったようでエッグハウスに穴が、、すると落雷の影響かしゃべれる豚"ピーブ"が誕生した。
みながねじ巻き都市の開発に勤しむ中、異質者の来訪が。なんと指名手配犯の熊虎鬼五郎がのび太の家に侵入しどこでもドアを通じてこの星に来てしまったのだ。鬼五郎は自らに卵コピーミラーをかざしたため大量の自分のコピーが卵から生まれた。仲間が出来たのは心強いとこの星を乗っ取ろうと目論んだ。
一方、のび太たちは星でのハイウェイ建設や川下りを楽しんでいた。
鬼五郎たちはジャイアンが建設のために作成した地図を拾いそこに金塊が眠っていることを知る。金塊を目指して探検しているとこの星から出て行けという声が聞こえてその直後嵐となった。
のび太たちは嵐が収まった後星に戻るとまたしゃべれる生命体が誕生していた。落雷の影響のようだ。このようにして都市のおもちゃたちは自らコミュニティをつくり生活を営むようになっていった。そして自ら都市を開発し始めた。そして有害な物質を発生させているジャイアンスネ夫の建造物を糾弾、工事をやめさせるまでに至るようになった。
金塊を目指していた鬼五郎たちは難所の崖の割れ目に梯子を架けて渡り湖まで到着した。鬼五郎コピーの中でもやさしい心の持ち主、ホクロが湖を潜ると底に何かを発見。するとその何かが黄金の大魔神に変化し一同は追いかけられることになった。穴に逃げ込むと姿を変えて蛇のようになった。結局元の場所に戻ってきてしまった。
のび太たちはジャイアンの大事なおもちゃ、ティラノサウルスティーラがいなくなってしまったためロケットに乗って宇宙から探そうとしていた。ロケットに乗り込もうとしたところ鬼五郎たちが登場。鬼五郎たちに囲まれたためいったんタケコプターで逃げた。鬼五郎たちをこの星から追い出さないと、ねじ巻き都市をめちゃくちゃにされる、、とにかく遠ざけようとドラえもん。だがみんなのタケコプターの電池が切れてしまう。鬼五郎たちにに見つかり崖の割れ目にかけた梯子をみんなで渡った。しかししすがちゃんのスカートがひっかかってしまい前に進めない。見兼ねたのび太がしずかちゃんを助けようとして崖下に落ちてしまう。みんなわーわー悲しむ。
すると今度は黄金の大魔神に追われることとなった。何とか逃げ切ると姿を変えてカブトムシとなって追ってきた。スネ夫のラジコンを大きくして戦うことにし爆破して粉々になったかと思ったらまた変身、今度は戦車になった。鬼五郎たちも含む一同はロケットに乗り込み一旦この星から逃げることにした。だが人数オーバーでロケットは動かなくなってしまう。途方に暮れる中、ロケットの中でのび太を思い出し、しずかちゃんは涙を流し無事を願った。
その頃崖に落ちたのび太は気絶する中この星の作り主、種まく者と会話をしていた。
種まく者は火星と地球に生命の種を撒き火星には生命が根付かなかったが地球には人類が誕生した。そしてこの星を植物の楽園にしようと種を撒いたのにのび太たちが勝手に乗り込んできた。しかしこの星の植物がのび太たちを受け入れたためこの星を任せると言った。その後のび太は目を覚まし葉っぱに助けられて崖上に戻ることができた。
ロケットの中では後ろで何かを爆発させれば星に戻れるのではないかとドラえもんが提案。その案が採用されたが鬼五郎たちにドラえもんたちは縄をかけられてしまいダイナマイトを仕掛けられてしまう。だがしずかちゃんの縄がホクロのおかげで緩められていたためみなの縄を解きロケットから逃げ出すことはできた。

星に戻ってきた鬼五郎たちは街を占領した。
一方みんなを探して彷徨っていたのび太ドラえもんたちに合流する方法を閃いた。だが街が鬼五郎たちに占領されていることを都市の住人から知る。そのためオラウータンのウッキーにどこでもドアでのび太の部屋に行きスペアポケットをとってくるように指示。ウッキーが無事スペアポケットを持ち帰り、そこから宇宙にいるドラえもんに会いに行った。みんなとも再会を果たしそしてねじ巻き都市に戻った。
都市では市長のピーブが鬼五郎たちに市役所に捕らえられていた。みんなでどうにかして助け出し翌日は鬼五郎との決闘。
ラストはどのように立ち向かうのか、、、

 

*解説

本作は独特な雰囲気のある作品になっています。それは冒頭でも触れたとおり藤子・F・不二雄先生が執筆中に亡くなったためかと思われます。

おそらく前半部分ののび太たちがねじ巻都市を開発してピーブが生まれるところくらいまでは設定があったのかなと感じましたが、それ以降は継ぎ接ぎ感がありました。種まく者の存在や鬼五郎の存在は元から決まっていたのでしょうが展開に不安定さがあるような気がしました。またピーブたちコミュニティとの関わり合い方が中途半端だったように思いました。

ですが作品のもつ何か神々しさのようなものはこの作品ならではです!種まく者が作品では神様的な存在ではありますが、藤子・F・不二雄先生自身を投影し一種の遺言を残しているように思えます。また、ホクロの存在が悪者の中の善の部分と言いますかどんな悪者にでもいいところはあると訴えかけているように思えました。

ストーリー展開としてはのび太のお願いを違う形で叶えてしまうという変化球パターン、世界観は異星ものですね。

 

下記ポイントをピックアップします。

藤子・F・不二雄先生の遺作

→これに尽きますね。作中でバトンタッチをしているのって凄いですよね。

この後の作品がどうなっていくのか期待半分、不安半分、、

 

②前作の続きとして描かれている

→今までの作品で前後の関連性はありませんでしたが本作は"フワフワ銃"が出てきているためその後として描かれています。

 

③劇伴のデジタルサウンド

→音楽担当の菊池俊輔さんのドラえもん作品としては本作が最後になるのですが、ところどころデジタルサウンドを起用しているのが面白いです。定番サウンドから時代に即した音を使用するのは映画の醍醐味ですよね。

これで最後だなんて悲しすぎる、、、(/ _ ; )

 

*使用したひみつ道具

・どこでもドア

・テキオー灯

・生命のねじ

・エッグハウス

・卵コピーミラー

タケコプター

・ビッグライト

・人間機関車

・通り抜けフープ

・石ころ帽子

・闇雲ガス

・フワフワ銃

・卵逆転装置

13個。石ころ帽子が出てきたのは懐かしかったです。

 

*主題歌

・オープニング:ドラえもんのうた

・エンディング:Love is you

作詞:高橋研 、作曲:矢沢永吉 、うた:矢沢永吉

・挿入歌:ぼくドラえもん2112

youtu.be

 

この粘りある伸びやかな声...どこかで聞いたことあると思いながらいやいや違うだろと思いましたが、、永ちゃんでした。紛れもなく永ちゃんでした。

鉄矢ファンとしては何とも残念、、

やっぱり転換期ですね〜

 

 

-おわり-