3/18 「ドラえもん のび太の大魔境」
第3回目です。
この映画もおそらく観たのが2回目だったのですが後半は全く覚えていませんでした。
今後に続く冒険アドベンチャー的展開の基礎となるような作品です。
・監督:西牧秀夫
・脚本:藤子不二雄
・公開年:1982年3月13日
・上映時間:91分
*あらすじ
春休み。
空き地にてのび太はジャイアン・スネ夫から「この広い地球には魔境とか秘境はないのか?ドラえもんに頼んで探してきてくれ」と無理な注文を受けてしまう...
のび太はドラえもんに頼みこみアフリカ地方に小型人工衛星を飛ばして魔境を探すことにした。
小型人工衛星から送られてくる大量の写真を見ている最中、のび太はママに買い物を頼まれてしまうが買い物の道中に汚い弱っている犬を拾う。
普段は飼える訳がないのだがママがなくしたバッグをその犬が探し出し交換条件で飼ってもよいことになった。腹ペコの犬だったので”ペコ”と名付けた。
のび太とドラえもんが裏山でのんびりしている間、人工衛星から際限なく送られてくる写真の中からペコが不思議な写真を見つけた。
出来杉に意見を求めたところ、それは誰も知らない秘境"ヘビースモーカーズフォレスト"の中にあるものではないかということが判明!!
念願の魔境を見つけたのび太とドラえもんはジャイアン・スネ夫・しずかちゃんに声をかけ、ペコも連れ立ってどこでもドアを使って目的地の100km手前まで行くことにし、そこから目的地へ徒歩で向かった。
冒険の道中それぞれが日本での用事を思い出しどこでもドアを使って一時帰宅をする。
そして冒険にありがちな猛獣に襲われるというシチュエーションがなかなかない。
冒険らしさを全く感じられないジャイアンはドラえもんの道具で一時猛獣に襲われるという体験をするのだが疲れてしまい一行は一旦日本に帰ることにした。
拗ねてしまったジャイアンは再度冒険に出ることに後ろ向きだったのだが、その日見た夢に例の巨神像が出てきて宝の地図を手に入れる。
気を良くしたため進んで冒険に向かうことにしたのだが、冒険然を重視したいジャイアンはドラえもんに「桃太郎印のきびだんご・スモールライト・ショックガン・タケコプター・スーパー手ぶくろ」を空き地に置いて行くように指示。
一行は少し心許なく冒険の続きにどこでもドアをくぐった。
地図を頼りに巨神像に向かい船で川を渡る途中にどこでもドアをワニに食べられるというアクシデントに見舞われる。
道具を置いてきたことに後悔の念が隠せないドラえもん・のび太・スネ夫・しずかちゃんに対して、ジャイアンは自責の念にかられながらもまたもや拗ねてしまう。
そんな拗ねてしまったジャイアンに対して優しく慰めるペコ。
元気を取り戻した一行は目的地に向かってさらに険しい道のりを進んだ。
目的地近くの崖下に到着したころ急に犬だったペコがしゃべり出した...!
なんとペコは"バウワンコ王国108世の子 クンタック王子"だったのだ。
5千年も続くバウワンコ王国始まって以来、外の世界に出たのはペコが初めてだと言う。
現在王国には恐るべき敵"ダブランダー"が王位を狙っていて侵略されておりペコは訳あって追い出される形になってしまったのだ。
王国に入ると侵略が進んでおり荒れ果てている。
囚われていた家臣のブルススをなんとか連れ出しどうにかして王国を取り戻そうと策を練るが、その間一同は敵側に指名手配されてしまい身動きが取りづらくなってしまう。
王国の古くからの言い伝えとして「王国が危機に陥った時、10人の外国人が巨神像の力をもって国を救う」というものがあったとブルススは思い出す。
外国人は5人しかいないが巨神像の力を信じて一行は巨神像のある場所に進んだ。
だが敵側に行動を読まれて罠にはまってしまう。
絶体絶命のピンチだがジャイアンを筆頭に力を合わせてみんな一緒になって巨神像前にいるダブランダーに挑む。
言い伝えの外国人10人はどういうことなのか?!
王国は無事取り戻すことができるのだろうか...
*解説
本作は冒頭でも述べたとおりこの後の作品にも続く"冒険アドベンチャー"形式の基礎となる作品です。
一旦元の世界に戻ることはありますが、基本的には向こうの世界にずっと行ってしまいます。そしてしまいには元の世界に戻る術をなくしてしまいます。
今回時空の移動はないためどこでもドアがなくなってしまうという点がミソです。
そして戦闘用の道具を置いてきてしまうという点もミソです。
でも毎回思うのですがなぜ"とりよせバッグ"を使わないのかと、、
もっと言うと出来杉くんに相談しながらなぜ出来杉くんを連れて行かないのかと、、
後世に続く謎ですね。
いつもは暴力で人をだまらせるジャイアンですがなんだか元気がないシーンが多いです。一度元気になっても空回りが目立ちます。
普段強い人って弱くなると悪目立ちしてしまうものなのですね...
ラストシーンでやっとジャイアンらしさが出てくるので安心します。
そしてもう一つの見どころ、道具ですが、本作は道具による鬼畜展開がありますしラストは全て道具でかっさらっていきます。
鬼畜展開はあらすじでも書きましたが、冒険らしさを出すために敢えてジャイアンに"猛獣さそいよせマント"を付けさせて猛獣に襲わせます。
何度も何度も襲わせます。そして襲う猛獣をドラえもん・のび太・スネ夫・しずかちゃんが順々に倒して喜びます。ジャイアンはもちろん喜びません。
日頃の恨みを晴らしているのでしょうか...狂気の沙汰です。。
またラストは道具による道具のための展開です。道具に頼りっぱなしです。
ひみつ道具万歳です!道具がないと冒険するもんじゃないなと自戒します。
ラストと言えば、悲しい別れがつきものですが本作では結構慌ただしくあっけなくラストを迎えます。それもあってかペコに対する情みたいなものがイマイチ昂りません...
気になったところは下記です。(前作と同じです)
・しずかちゃんがのび太・ジャイアン・スネ夫を呼ぶ時に「くん」付け
→そろそろ次回くらいから「さん」付けですかね。
*使用したひみつ道具
・自家用人工衛星
・かべかけ犬小屋
・六面カメラ
・どこでもドア
・出前電話(使わず)
・植物改造エキス
・即席エレベーター
・植物改造注射
・猛獣さそいよせマント
・桃太郎印のきびだんご
・スモールライト
・ショックガン
・タケコプター
・スーパー手ぶくろ
・ほんやくコンニャク
・キャンピングカーハット
・電車ごっこロープ
・重力ペンキ
・さかのぼりボート
・通り抜けフープ
・先取り約束機
・名刀電光丸
22個。道具回だからかちょっと多いですね。
*主題歌
・オープニング:ドラえもんのうた
・挿入歌:ドラえもんのうた(3番)
・エンディング:だからみんなで
本作より「ドラえもんのうた」がオープニングになりました。
「だからみんなで」の歌詞はもちろん武田鉄矢さんですがまだご本人登場していません。
焦らせますね、、
-おわり-